相続税の申告と納税の期限は?
相続税は、相続が発生した翌日から10か月以内に申告と納税をしなければなりません。
たとえば、親が2024年1月15日に亡くなった場合、相続税の申告期限は2024年11月15日となります。
この期限を過ぎてしまうと、延滞税や加算税などのペナルティが発生する可能性があるので、早めに準備を始めることが大切です。
四十九日を過ぎて準備を始めるケースが多いと思います。
申告・納税までの流れ
1.財産と負債の把握(1~2か月)
まず、故人が持っていた財産(現金、不動産、保険、株式など)と負債(借金、ローン、未払い税金など)を調べます。
すべての財産を一覧にまとめることで、相続税が発生するかどうかを判断できます。
2.相続人の確定(1~2か月)
相続に関わる家族の構成を確認し、誰が法定相続人になるかを確定します。
故人が生まれてから亡くなるまでの戸籍謄本をすべて取り寄せるなどの作業が必要です。
3.遺産分割協議(3~6か月)
相続人全員で遺産の分け方を話し合い、遺産分割協議書を作成します。
全員が納得する内容にすることがポイントです。
この時に、税理士は、相続財産の評価と分け方による相続税の負担の違いなども説明、アドバイスします。
決して、第3者である税理士が遺産分割の内容に意見しないように注意します。
4.相続税の計算と申告書の作成(8~9か月目)
財産額が基礎控除を超えている場合、相続税の申告書を作成します。
財産の評価方法、税率や特例、控除を正確に計算するため、相続税に詳しい税理士に依頼することをおすすめします。
5.税務署への申告・納税(10か月以内)
期限内に故人の住所地の税務署へ相続税の申告書を提出し、納税を行います。
納税は一括払いが基本ですが、条件を満たせば延納(分割払い)や物納(不動産などで納税)も可能です。
期限を守らないとどうなるの?
相続税の申告・納税期限を過ぎると、次のようなペナルティが発生します:
1.無申告加算税
申告を忘れていた場合、納めるべき税額に対して**最大30%の加算税が課されます。
2.延滞税
納税が遅れると、1日ごとに延滞税が発生します。
利率は時期によって異なりますが、早めに納付することで金額を抑えることができます。
相続税の申告・納税のコツ
1.早めに動き出す
相続が発生したら、まずは財産や負債の状況を把握することが重要です。
期限まで10か月あるように見えて、実際にはあっという間に時間が経ってしまいます。
2.専門家の力を借りる
相続税の計算や申告は複雑なことが多いので、税理士に相談することでミスを防ぎ、適切な対応ができます。
3.家族と情報を共有する
財産の全体像や分け方について、相続人全員で話し合うことがスムーズな相続の第一歩です。
2024-12-24 Tenjin3